progressive note 6 「音霊=おとだま=」 Ku in Ka

本日、人形演劇祭〝inochi〟@せんがわ劇場ファイナル。昨年の「オンディーヌ」@せんがわ劇場にて人形指導で鬼お世話になった黒谷都さん出演の、progressive note 6 「音霊=おとだま=」 Ku in Ka。人形演劇祭での紹介文を引用すると「〜黒谷が組む相手によってコードネームを立てます。コードネーム「Ku in Ka」は造形作家・松沢香代との共働きです。2人はニンギョウという存在そのものとつきあっています」。ニンギョウの黒谷、アートの松沢、本日はこれにフリージャズピアニストの凄人、原田依幸氏が参戦!マジにガチンコ一本勝負!
黒谷さんの舞台をこれまで見るチャンスが無く、やっと念願叶ったのですが、それまで数々のフライヤーや過去の写真など見て、勝手に〝リリカルで精緻なガラス細工のような世界〟を想像していたのですが、見事にちゃぶ台ひっくり返された!リリカルながら時に稚児の遊戯の如くニンギョウに対して暴君だったり、次の瞬間また友達になったり。黒谷さんが醸す空気の隙に観客がふっと入り込もうとすると一気に突き放され、それをまた松沢さんのOHPを使ったミニマルな映像が混沌へ引きずり込み、原田さんのぶっとい音のこん棒で袋だたきにされ。拮抗したトライアングルのまま終幕へなだれ込むときたもんだ。
ちなみにピアノの原田さんは開幕から遅れて(10分くらい?)入場するのだがそんなことはこっちは知らず、下駄履きのカラコロする音が観客席後ろから響き渡り「なんちゅう客だ?!今頃遅れてやってきた上に下駄の音までさせて?!表でろい!」と思ったらそれが原田さんだった。あはは。表出ろいなんて言わなくて本当に良かった。